キャリアアップが目的でなければ派遣という働き方も

私が派遣社員になったのは正社員で社会経験を6年積んで退職した後、30歳手前でした。もともと保健福祉の仕事に就いていたのですが、職場結婚だったため、結婚を機に退職。燃え尽き症候群というほどではないのですが、すぐに同じ仕事に就く気持ちにはなれず、いずれまた同じ職種に復職するだろうとは思っていましたが、せっかくに機会なので少し違う仕事もしてみたい、今後子どもができても働きやすい形を模索しておきたいという思いがあり、ハローワークに通っていまいた。

そして、ある時、とりあえず子どもを授かるまでの2年ほどと考えるなら、非正規雇用でも自分の面白そうと思える仕事をしてみようと考え、どのみち非正規ならアルバイトやパートよりも派遣社員の方が高時給であることを知り、派遣会社に登録に行きました。

某大手派遣会社に登録を済ませ、その派遣会社が掲載している求人ページをネットで閲覧していたところ、総合病院の人事部の求人を発見。医療関係で少し親しみが持ちやすかったことと、一度人事部など病院内全体のことが把握できる仕事に就くことは後々役に立つこともあるのでは、という思いからエントリー。派遣会社にてパソコンスキルや面談などの試験のようなものがあり、その後、その求人に対して私を病院側に推薦するので一度一緒に病院へ面接に行きましょう、という話になりました。

初めての派遣会社登録と派遣会社を通じた就職活動だったので、右も左もわからず最初はトントン拍子に進む話に大丈夫なのか?と戸惑いもありましたが、病院の採用担当者にはすでに派遣会社が私に対して行ったテストや面接結果、人となりなどをまとめた資料(そういうシートを登録者個々に会社が作っていることもその時に知りました)を渡している上で面接したいと言ってくれているので、自信をもって面接に行きましょう!と派遣会社担当者に勇気づけてもらい面接へ。面接の日程調整なども派遣会社がしてくれるので、私は指定日に病院へ集合するだけでしたし、面接も病院採用担当者、派遣会社担当者、私、と3者で和やかに行われました。

就職希望するにあたって確認しておきたいこと、等、事前に派遣会社担当者から連絡をいただき、伝えていたので、面接の中で私が聞き出しにくい事項などは担当者が代わりに上手く質問してくれたりしてとても助かりました。 まず、自分で就職活動をしているとなかなか難しい残業の平均時間や休日申請についてなど、業務内容や配属部署の人員配置について、きちんと面接内で確認できる点が派遣会社を通して良かったと感じる点でした。

また、無事にその病院への勤務が決まったわけですが、初出勤当日は派遣会社担当者が一緒に挨拶に来てくれたりして(そのような形式のようです)、初出勤時の不安や緊張もいくらか和らぎました。働き始めて困っていることなど基本的には職場の上司に相談するのがマナーですが、職場の上司に相談しにくいことなどは派遣担当者が”いつでも連絡ください”というスタンスでバックアップ体制を整えてくれていることが頼もしかったです。

さらに、仕事を始めてからも派遣契約の更新が3か月ごとだったので、更新時期の前には必ず派遣会社担当者が病院の勤務先部署に挨拶に来て、まずは上司に私の仕事ぶりや何か要望はないか、引き続き雇用継続の意思はあるか等の確認を行い、その後、私が面談に呼ばれ、上司の意向を聞いた上で契約更新手続きが行われるという形がとられていました。

結局、その病院には産休に入るぎりぎりまでお世話になっていたのですが、毎回気持ちよく契約更新していただき、派遣会社担当者もただ契約更新するだけでなく、この3か月間の残業時間などを確認し、残業の多い職場だったので”体に無理がないか””業務で困っていることはないか””人間関係が円滑に保てているか”等、絶えず確認をしてくださいました。

妊娠から出産までの間は、派遣会社と病院側とで話しあい、病院側は時短勤務や検診日に休めるようにする等、必要な配慮はすべてするので産休に入るまで良かったら続けて仕事においでと言ってくださり、双方の会社の協力を得て、有給なども消化させてもらいながらぎりぎりまでお世話になりました。

退職後も、派遣会社担当者が産休手当などの手配を調べてしてくださったりと大変お世話になりました。 人事部で働いていた分、病院内の女性職員さんが妊娠、出産する際は、各部署で上司と調整を行ったうえで自ら人事部に来てさまざまな手続きを行っていたり、中には人手不足の部署の方などは申し訳なさそうに休暇の申請手続きに来られたりする姿を見ていたので、派遣社員の自分は間に派遣会社が入って権利を擁護してくれていることで随分と労働者の権利を行使させてもらっているんだな、守られているな、と感じました。

また、同じ人事部に病院直接雇用の契約社員の方がいたのですが、私と同性、同年代で私より2年早くその部署での仕事を始めているにも関わらず、時給が200円ほど安かったので驚きました。契約社員にもボーナスが出る病院だったので(率は正社員よりぐっと劣りますが)、年収にすると私と同等な額に設定されていたのかもしれませんが、やはり病院職員という見られ方をする分、正社員の方からの休日出勤の要請や無理難題を押し付けられていることも多く目にしたので、派遣社員で助かったと感じることもありました。